もし花束を事前に購入してしまったとしても、適切な保管方法を用いることで、その美しさを保ったままプレゼントできます。
花屋さんへの訪問がギリギリになってしまうことがなくても、前もって準備しておけば心配はいりません。
こうした保管のコツを駆使すれば、新鮮な花を使ったサプライズのギフトを用意することが可能になります。
この記事では、花束を購入してから実際に渡すまで時間がかかる場合に役立つ、保存の方法とアドバイスをご紹介します。
次の日や2日後に花束を贈っても大丈夫?どのくらい持つの?
購入した花束を数日後に渡したい時も、花の鮮度と美しさを維持して相手に渡すことができます。ただし、花が持つ期間には限りがあり、選ぶ花の種類やその時期によって変わるので、注意が必要です。
適切に花を選べば、通常7日から10日は綺麗な状態を保つことが可能です。2日後に渡す予定でも、しっかりとしたケアをすれば、元気な花をプレゼントできます。
特に夏の期間は、食品と同じように花も早く劣化する傾向があるため、購入してから3日から4日以内に渡すのがおすすめです。
花束を前もって購入する時のポイント
次に、花束を事前に購入する時に覚えておきたいポイントをお伝えします。
購入時には渡す日を伝えよう
花を選ぶ際は、店員さんにいつ渡す予定なのかを伝えましょう。
そうすることで、持ちが悪い花種を避けたり、開花のタイミングを考慮した選択ができたりします。
さらに、保水処理や保管のアドバイスをもらえるので、最良の状態で花束を贈る手助けをしてくれます。
花の種類にこだわりすぎない
あるイベントや意図に合わせて、特定の花を贈りたいという気持ちは分かります。
しかし、花にはそれぞれ異なる持続期間があり、すぐに開花してしまう花や、扱いが難しい繊細な花もあります。だからこそ、贈りたい花がある場合でも、店員さんとよく相談しましょう。
最終的に大切なのは、美しい花を大切な人に届けることです。
これらのポイントを心掛ければ、贈る日まで美しい花束を用意できるでしょう。
花束を長持ちさせるための保管方法と注意点
花束を贈る日まで鮮やかさを保つための保管方法と、注意すべき点をお伝えします。これらのポイントは簡単ですが、花の鮮度を維持するには欠かせません。
風通しの良い場所での適切な温度(5〜10℃)を保つ
生花は高温に弱いので、涼しい場所での保管が大切です。花屋で見かけるような、冷蔵設備で保管されているのはそのためです。
夏の高温期でも、エアコンが効いた部屋など、できるだけ5〜10℃の冷涼な環境で保管し、早めに相手に渡すようにしましょう。居住空間が暖かくなりがちなので、玄関や廊下など、比較的涼しい場所がおすすめです。
花が直接風を受ける場所は避けてください。風にあたると花が乾燥し、早くしおれてしまいます。
強い日差しやエアコンの風は避けて保管する
花束にとって、強い日差しやエアコンの風は過酷です。
花や葉が自然に水分を吸い上げては放出しているため、これらの要因は乾燥を早め、花の寿命を縮めてしまいます。
たとえ部屋が明るく日光が豊富でも、直接日光が当たらないような涼しい場所に花束を置くことが重要です。
同様に、エアコンのある部屋でも、花に直接風が当たらないようにすれば、花束はより長持ちします。
立てて保管する
花束は、ただ置くのではなく、立てて保管するのが適切です。
水平に置いてしまうと、下になった花が他の花の重さによって圧迫され、形が崩れたり傷んだりする恐れがあります。
また、水分を保つための材料も花束の一番下に集中してしまい、全ての花が均等に水を吸収できなくなります。
立てて保管すれば、このような問題を避け、全ての花が均一に水分を保つことが可能になります。
花束が紙袋や専用の箱に入っている場合は、そのまま立てて保管することができます。また、花瓶や他の安定した容器を使うことも良い保管方法です。
容器がない場合は、花束が倒れないように、壁に寄りかけさせるなどして注意しましょう。
花束が倒れることによって生じる衝撃は、花の美しさを損ねる原因となります。
花びらを水で濡らさないようにする
浴室やキッチンのように水がよく使われる場所では、花びらが水しぶきで濡れないように注意しましょう。
水が花びらにかかると、シミやカビの原因になります。
特に湿度が高い環境、たとえばお風呂場では、空気の流れを良くして湿気を減らすことが重要です。
花だけでなく、ラッピングにも水がかからないようにしてください。水濡れで包装が汚れたり破れたりすると、花束の美しさが損なわれます。
水から守るため、花束を防水加工された紙袋に入れ、さらに新聞紙で包むのがおすすめです。もし箱入りの場合は、その状態で保管するのが最適です。
長持ちさせるために「鮮度保持剤」を利用する
切り花を長持ちさせるには、鮮度保持剤の使用が欠かせません。これには水、栄養素、抗菌成分が含まれており、花の生命を延ばします。
たとえば、透明でゼリー状のエコゼリーを使い、これに茎を浸すことで水分が長持ちします。
水もれの心配もなく、特に長い配送時間が必要な場合に便利です。
不安がある場合は、購入時に保水方法を確認してみると良いでしょう。
可能であればラッピング(包装)を外す
花束を長持ちさせるためには、包装を外すこともおすすめです。
その日のうちに渡す予定がある場合は、涼しい場所に置いておくだけで十分ですが、次の日以降に渡す場合は乾燥を避ける必要があります。
包装されたままだと、花は呼吸しにくく、蒸れたりカビたりしやすいです。
包装を外して花瓶や他の容器に水を入れて保管することで、花の寿命を伸ばせます。
プレゼントする前に再度ラッピングすると、贈り物としての印象も良くなります。
ただし、一度包装を外すと元に戻すのが難しいこともあるため、不安なら専門店に相談してみましょう。
花束がしおれたときの対応と注意
どれだけ気をつけていても、時には花束がしおれてしまうことがあります。
もし保管の仕方が原因で花がしおれてしまった場合、外出中でも対応できる方法を知っておくと役立ちます。
以下に、しおれた花束を元の生き生きとした状態に戻すための緊急対策を紹介します。
- 花束全体が弱っている場合は根元に水を入れる
- 1・2本の花がしおれている場合は取り除いてしまう
- 霧吹きでの水やり時は花びらを濡らさないようにする
花束全体が弱っている場合は根元に水を入れる
花束が全体的に弱っている場合は、主に水分不足が原因と考えられます。
このようなときに役立つのが、根本部分への水やりです。細いジョーロを使用して、束ねられた部分に水を直接注ぎましょう。
もし可能であれば、一度ラッピングを取り除き、花の状態を確認しながら水分を補給すると良いでしょう。
ただし、花がすでに大きく弱っている場合は、少量の水では回復しないこともあります。
この方法は、水分が減り始めたばかりの花束に最適です。
1・2本の花がしおれている場合は取り除いてしまう
花束の中で1・2本だけがしおれている場合、その部分を取り除いてしまうのもアリです。
しおれた花をそのままにしておくと、花束全体の印象が悪くなる可能性があります。
特に目立たない小さな花や葉であれば、取り除いても全体の見た目に大きな影響はありません。
主役級の花、例えばバラやガーベラは、取り除くと花束の全体のバランスや雰囲気が大きく変わるため、注意が必要です。
また、茎が太い花は取り除きにくいので、必要であれば花の頭部だけを切り取ることも考えられますが、これは最終手段として考えましょう。
霧吹きでの水やり時は花びらを濡らさないようにする
花びらが乾燥している場合、霧吹きを使用して水分を補給する方法があります。
しかし、この際には花びらに直接水がかからないように注意してください。水がかかると、特定の花びらはシミや傷みが生じやすくなります。
霧吹きを使用する時は、葉にのみ水をかけ、ラッピングペーパーが濡れないようにすることも大切です。
水やり後のラッピングが汚れたり破れたりしないよう、慎重に行いましょう。
まとめ
花束をプレゼントする際に注意したい保管方法と適切な期間についてお話ししました。
ここで挙げた主なポイントは次のとおりです。
- 通常、花束は購入から1週間以内に渡すのが理想で、夏の暑い時期には3日以内が望ましいです。
- 花を選ぶときは、店のスタッフとしっかり相談し、最良の選択を心がけましょう。
- 保管には、涼しく風通しの良い場所で花束を立てておくことが重要です。
これらの簡単ながらも大切なガイドラインを守ることで、受け取る人を確実に喜ばせることができる生き生きとした花束を贈ることができます。