「では」と「でわ」 どちらが正しい?違いと意味も解説!

豆知識
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SNSで「では」と「でわ」を見かけると、どちらが正しいのか迷ってしまうことがありますよね。

インターネット上では、これらの表記を使い分ける人がいて、その違いに戸惑うこともあるでしょう。間違えてしまうと恥ずかしいですし、どちらが正しいのかしっかりと理解しておきたいですよね。

ここでお伝えしますが、正確には「では」が正しい表記です。

この選択には、「は」と「わ」の持つ意味の違いが関係しています。「は」は文中で言葉をつなぐ役割があり、一方で「わ」は文末で感情を強調する際に使われます。

ただ、口で「DEWA」と発音する際に、文字では「では」と書くことに違和感を感じるかもしれません。

この記事では、次の点について詳しく見ていきます。

・「では」と「でわ」の適切な使い方
・「は」と「わ」の意味とその使い分け
・「は」がなぜ「WA」と発音されるのか

これらの疑問に答えていきたいと思います。

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「では」と「でわ」どちらを使うべき?「では」が正しい理由を解説

「では」と「でわ」には、それぞれ異なる背景と意味があります。

主に、「では」は接続詞の役割を果たし、様々な文脈で使用されます。一方、「でわ」は特定の地名や人名としての使用に限られ、通常の文章で「では」の代わりに用いられることはありません。

そのため、文章やフレーズを繋ぐ際には、「では」の使用が正しいとされています

ここでは、「では」の使い方について、具体的な例を挙げながら説明します。

「では」の役割と使い方

「では」は、「それでは」の略で、主に2つのシチュエーションで活躍します。

①意見の食い違いがある時の妥協案提示

例をいくつか挙げてみましょう。

「意見が合わないみたいですね。では、この案件は次の機会に持ち越しましょうか?」
「もっと価格を下げることは可能ですか?」
「それは難しいですね。では、○○円でどうでしょうか?」

このように、意見が合わない時に、双方が納得できる提案をするために使われます。

②事態の開始や終了を告げる際

具体例です。

「もう時間です。では、会議を始めましょう。」
「今日はここまでにしましょう。では、皆さん、お疲れ様でした。」

このように、何かを始めたり終えたりする時に、「では」が適切に利用されます。

「では」の接続詞としての使い方

接続詞「では」は、大きく分けて3つの異なる意味で使われます。

①条件や可能性を示す場合

ここでは、具体的な使用例を見てみましょう。

「現在の彼の実力では、勝つことは難しいでしょう。」
「この成績では、合格することは期待できません。」

このように、ある条件下での結果や可能性を表す際に使用します。「では」はこの文脈で、「もし~だとするならば」という意味合いを持ちます。

②特定の状況や時点を指す場合

次に、いくつか例を挙げてみましょう。

「現時点では、何とも判断できません。」
「地球上では、環境問題が日々深刻化しています。」

ここでの「では」は、「~の状況では」や「~の場合では」という状況や条件を明示する際に役立ちます。

③何かをする必要がある、または避けられない状況

例を示してみましょう。

合意が得られないのでは、このプロジェクトを前に進めることはできません。
この映画は、感動して涙なしではいられません。

この場合、「では」は、「~しなければならない」「~せずにはいられない」といった必要性や避けられない状況を示す際に使われます

これらの例から、「では」は状況や条件、必要性を表す際に多様に活用されることがわかります。

「は」と「わ」の使い分けとその意味

今回は、「では」と「でわ」の違いを踏まえ、「は」と「わ」の用途と意味について深掘りしてみましょう。

文をつなぐ「は」

例を見てみましょう。

「ペンは剣よりも強し。」
「今日はとてもいい天気です。」

「は」は、文章中での言葉同士の繋がりを示し、特定の部分に意味を加える役割を果たします。会話や文章作成時にはこの接続詞が不可欠です。

柔らかい断定の「わ」

具体的な使用例です。

「もう時間だから、帰るわ。」
「その話、また後でしようわ。」

ここでは、「わ」を使って話者の断定や決意を柔らかく伝えています。

「は」と「わ」の使い分けについて

「は」と「わ」の違いをしっかり理解した上で、使い分けが難しい場合について考えてみましょう。

「こんにちは(こんばんは)」と「こんにちわ(こんばんわ)」

日常的な挨拶であるこれらの言葉は、SNSなどで「わ」を使用する例が見られますが、正式な表記は「こんにちは(こんばんは)」です。

「こんにちは、気持ちの良い天気ですね。」
「こんばんは、冷え込んできましたね。」

このように、「こんにちは(こんばんは)」はその後に続く言葉が省略されている表現です。

しかし、「こんにちわ(こんばんわ)」の「わ」は文末に使われることが多く、この用途では適切でないため、伝えたい内容がぼやけてしまいます。

「出るは出るは」と「出るわ出るわ」

「出るわ出るわ」という言い回しは、「わ」を文末に置くことで自然な流れが生まれ、意図が明確に伝わります。

一方で、「出るは出るは」では「は」が文をつなぐ働きをしておらず、不自然で解釈しにくい表現になりがちです。

「は」が「WA」と発音される理由

文章で「は」と書かれていても、「WA」と発音されることがあります。この不思議な現象の背景を解説します。

接続詞としての「は」の発音

「は」が文中で接続詞として使用される場合、「WA」と読むのが一般的です。

一方、それ以外の場合には「HA」と発音されます。この読み分けは、「は」が接続詞として機能していることを明確に示すためのものです。

「は」と「わ」の歴史的変遷

ひらがなが平安時代に誕生してから、文字と発音は時代と共に変化してきました。特に「は」を「WA」と発音する習慣は定着しましたが、表記は長い間「は」のままでした。これは「歴史的仮名遣い」と呼ばれます。

第二次世界大戦後に仮名遣いが見直され、「発音に忠実な表記をする」という原則が打ち立てられました。それにより、「WA」と発音する場合は「わ」と表記するようになり、「現代仮名遣い」が確立しました。

例として、歴史的仮名遣いから現代仮名遣いへの変更点は以下の通りです。

あはれ → あわれ
川(かは)→ かわ
柔らか(やはらか)→ やわらか

これにより、現在私たちが使用している表記体系が形成されました。

まとめ

今回の記事では、「では」と「でわ」の違いを掘り下げてみました。

・「では」が正しい表現で、「それでは」の省略形であること
・「は」が文章中で接続詞として働き、「わ」が文末で使われ感情を強調すること
・「は」が「WA」と発音されるのは、その接続詞としての機能を強調するためであること

これらの点から、同じように聞こえても書き分けることで意味が変わること、そして一つの文字が持つ重要性を理解していただけたと思います。

日本語の奥深さと、細やかな表現の豊かさを再確認する良い機会になったと思います。日本語の微妙なニュアンスや表現の豊かさは、言葉を正しく、適切に使うことの大切さを改めて感じさせてくれます。

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